Vanilla と Strawberry の違い(Perl Win32)

あまり日本語でVanilla Perl について説明している文を見たことがないので、誤解がないようにここで解説。

世間では CPAN が簡単に使える Perl として Strawberry Perl が有名である。しかし、gcc が同時にインストールされるため CPAN が使いやすいPerl という意味では、Vanilla Perl も Strawberry Perl も同じである。

Vanilla Perl はWin32版のCPANモジュールの問題の検証やカスタマイズ用Perlを作るためのPerlである。実験用のPerlともいえる。含まれているモジュールも必要最低限である。エンドユーザー向けではない。

Strawberry Perl はUNIXで Perl を使い慣れた人たちのためのWindows版 perl である。便利なモジュールを追加してエンドユーザー向けにカスタマイズしたVanilla Perlである。

「ActivePerl なんかやめてStrawberry Perlにしよう」という記事をブログ上で見かけることがあるが、初心者の人は勘違いしないでほしい。これは UNIX と同じように Windows 上で Perl を使いたい人の話である。ActivePerlはActiveStateが提供する便利なモジュールが含まれているし、追加パッケージや有料のサービスがある。Strawberry Perl はActivePerlにとって代わるものではないと開発者も明言している。

Perl Win32 コミュニティがWindowsのデスクトップ環境に開発しているディストリビューションに Chocolate Perl がある。GUI版のCPANクライアントを加えたりと、色々と考えているらしいが、今のところ、いつ完成するかの見込みはたっていないらしい。

参考資料:
Vanilla Perl - http://vanillaperl.com/
Strawberry Perl - http://strawberryperl.com/
Win32 Perl Wiki - http://win32.perl.org/
  use Perl;Vanilla and Strawberry (and Chocolate) Perl 2008 Plans - http://use.perl.org/articles/07/12/27/1811249.shtml

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